
【特集】イカリソウを楽しもう
山野草として一般に良く知られていますが、イチゲやシャクヤク、アツモリソウ、など他の華のある山野草に春の主役の座を奪われがちで、ちょっと地味な存在「イカリソウ」
でも、外国産の原種を含め、園芸種など意外に豊富な種類があり、山野草だけど全国どこでも育てやすい、カラーリーフとしてお庭に映える、など、魅力もたくさん持っていて、
最近注目を集めています。
今回の特集はイカリソウの魅力をご紹介します
イカリソウの特徴
イカリソウは漢字で「碇草」と書きます。その名の通り、イカリの形をした花を咲かせるユニークな花です。
英名でも「Fairy Wings(妖精の翼)」「Bishop's Hat(司教の帽子)」と形容され、他の花にはない独特な
花型であるのがわかります。
イカリのようにカールした花弁部分は距(きょ)と呼ばれています。大半のイカリソウには特徴である距がありますが、
梅花イカリソウには距が無く、一般のイカリソウの花とは違って見えます。
また、ペラルデリアヌムの距は小さく目立たないので、こちらも一般のイカリソウとは違う雰囲気です。
分布は日本の東北以南、外国では、中国東北部、南ヨーロッパ、北アフリカ、黒海周辺、朝鮮などに広く分布していて、
仲間は30種類ほどが知られています。
また、外国では「Rowdy Lamb Herb(元気な山羊のハーブ)」「horny goat weed(盛りの山羊の草)」などと呼ばれ、
羊が食べると元気になることから、滋養強壮の漢方などでも良く登場します。
ガーデニング素材としてお庭植えに最適
ハート型の葉がかわいらしく、庭植えにして株が大きくなってくるとボリューム感があり、
花の無い時期にも楽しめるのがイカリソウの魅力。
日本で古くから園芸植物として親しまれてきたものが、外国へ渡り、ガーデニング素材としての魅力を理解され、
グランドカバーや、木の下の根締めなどに良く植栽されています。
葉は、秋に紅葉して冬は落葉するタイプと、常緑タイプがあります。
花の付き方も色々で、春になると花が先に咲いて徐々に葉が展開してくるタイプ、葉に隠れてしまうタイプなど、
色々あります。
お庭に植える場合には、花が先に咲くタイプや葉の上に花が咲くタイプがおすすめです。
メギ科だけど株分けもOK!
「メギ科」と言えば、山野草栽培の経験者なら「ちょっと気難しいタイプかな?」と思われるかもしれません。
メギ科の山野草である「サンカヨウ」や「タツタソウ」、「トガクシショウマ」などは、株分けすると次の年は
小さくなってしまうので、基本的には実生で時間をかけて育てます。
でも、同じメギ科でもイカリソウは大丈夫!株が大きくなったら分けて増やすことが出来ます。
株分けは花後か秋に行います。増えた株の根を丁寧にほぐし、大きめのまとまりごとに手で割り株分けします。
根を短く切ってしまわないように丁寧に作業しましょう。
株が分かれたら、根をなるべく広げて植えこみましょう。
おもしろい原種の世界
日本にあるイカリソウの種類は花型は、碇型(イカリソウ、キバナイカリソウ、トキワイカリソウ)か、
梅花型(梅花イカリソウ)の2タイプで、花色は白・黄・桃・赤などですが、
外国には距がピンと尖って後方へ反り返るものや、丸弁のものなど一見イカリソウには見えないような花型のものが
たくさんあり、花色も茶褐色、黄色、オレンジ色など日本には無い面白い花がたくさんあります。
近年は熱心な育種家たちが原種との交配などから、たくさんの魅力的な新品種を生み出していますので、
山野草のマイナー部門から、お庭のスターになる日も間近!?かもしれません。
イカリソウコレクション
エピメディウム・レプトリズム
桃色の大輪花を咲かせる中国原産のイカリソウです。発色の良い桃色のガクと上品な距のカーブが美しい。早咲き小型種。現地選別の優良個体です。
1,200円(税抜)
詳しくはこちらエピメディウム・アクミナツム
中国原産の大型のイカリソウで、花色は濃紫で大きくカールする距も迫力があります。葉は細長く、常緑でシャープな印象。シェードガーデンや鉢植えなどで楽しめます。
1,600円(税抜)
詳しくはこちらエピメディウム・ファルゲシー
中国原産のイカリソウで、花色は白い花弁に紫で、イカリソウらしい「碇」の形ではなく、十字型の花弁全体が反り返った形になります。シェードガーデンや、鉢植えとして楽しめます。
2,000円(税抜)
詳しくはこちらエピメディウム・ワルレイエンセ
イカリソウの交雑種で、花色はオレンジ色で、花弁は丸く、1本の茎にたくさんの花を咲かせるタイプです。シェードガーデン、鉢植えにして楽しめます。
2,400円(税抜)
詳しくはこちら雪国イカリソウ
上信越地方に分布する大型のイカリソウで、花色は、桃色〜赤紫色、鮮やかな赤など、花色が魅力的なものが多い事から、 注目を集めているイカリソウです。草丈が大きくなるので、お庭に植えると見ごたえがあります。花は葉の下につきます。
1,200円(税抜)
詳しくはこちらイカリソウ 「白花梅花」
梅花碇草(ばいかいかりそう)は日本原産で、本州の中国、四国、九州に分布しています。イカリソウ特有の距がなく、梅の花のような小さな花をつけます。 葉はやわらかな黄緑色で、小ぶりです。
800円(税抜)
詳しくはこちらイカリソウ 「ペラルデリアヌム」
「ペラルデリアヌム」は黄花の丸い額片(花弁に見える部分)が特徴的で、 ぱっと見た感じはイカリソウと別の植物のように見えます。中心部にあるオレンジ色の距は小さく目立ちません。葉は常緑で大きく、先が尖ります。アルジェリア原産。
800円(税抜)
詳しくはこちらイカリソウ 「夕映」
「夕映」は濃色赤紫色の品種です。花も大きめで見栄えが良いので、鉢植えにも、庭にもどちらでも映えます。早咲きタイプ。葉の生え始めは銅葉がかり、冬場は落葉します。
800円(税抜)
詳しくはこちらイカリソウ 「ルブラム」
「ルブラム」はE.アルピナムとイカリソウとの交配種で、濃い紅色と内側の白とのコントラストが綺麗な品種です。秋には紅葉し、庭植えにも良く映えます。
800円(税抜)
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